• 犬の皮膚病大辞典
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    アルカス症

    幼犬の毛己虫症は4〜18ヵ月令で発症することが多い。
    ド一ベルマン・ピンシヤー、ボクー、グレート・デン、コリー、チャウチャウおよびショ−トヘア・ダックスフントの幼犬で罹患率が高い。
    幼犬の全身性毛包虫になる体質は遺伝るため、患犬は繁殖用に飼育できない。局所性毛包虫症は遺伝性があるとは考えられていない。
    成犬の毛包虫症は年齢に関係なく発症することが多く、内科的疾患や腫瘍に合併するこがある。



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    急性湿性皮膚炎

    急性湿性皮膚炎は常に掻痒感を伴う犬の皮膚疾患である。
    罹患率に年齢差、犬種差、および性差はない。アレルギー体質であれば罹患しりすい。病因となる細菌は病巣の表層に認められることか特徴的であるが、細菌は単純集落を形成し、皮膚の内部に侵入することはない。
    そのため、抗生物質による療法は必ずしも必要ではない。
    ただし、ゴールデン・リトリバーの顔面に生じた湿疹は時に深部のー膿皮症を伴うことがあり、この場合には抗生物質療法が必要。
    ほとんどの皮膚疾色と同様に、潜在する病因を明らかにし処置を施すこ とが治療の成功につながる.


    吸入性アレルギー(アトピー)

    吸入性アレルギーは掻痒感を示す犬の皮膚および外耳炎の原因であることが多い。臨床的には4ヶ月〜4才の間に発症するものが多い。
    雌の方がやや高い罹患率を示す。この疾患に罹患しやすい多くの犬種は遺伝的要素を持っている。
    しかし、実施にはあらゆる犬種に発症例が確認されている。

     

    犬疥癬虫症

    疥癬虫は非常に感染力が強いと考えられているが、犬疥癬虫症の患犬がいる家でも別の飼犬が臨床症状を示さなかった例を多数経験しており、
    中でも疥癬虫に6ヶ月間感染させても臨床症状を全く認めなかった例もあった。この経験から、犬疥癬虫症の患犬がいること自体、診断の助けにはならない。犬疥癬虫は人間の皮膚内に寄生産卵虫して、一時的に強い掻痒性皮膚炎を示すここがある。短期間は家屋内でも生存することができる。一般的感染経路は、犬疥癬虫症の患犬に直接接触するか、患犬に使用したブラシなどを洗浄せずに別の犬に使用することによる。



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    細菌性蜂巣炎

    稀に認のられる犬の深在住細菌感染症の後遺症である。
    病変組織の切開面に感染の証拠を認める。罹患率に年齢差、種差、性差はない。錨では喧嘩による外傷の結果としてしばしば認められる。
    浮腫と疼痛がよく発現する。患者は一般に発熱、元気消失、食欲不振を
    呈する。患部は痂皮を生じ、広範な潰瘍形成部はしばしば瘢痕を残す。


    座瘡疾患

    短毛犬種てよく認められる疾患である。通常、1才以下の幼犬に発症する。軽症例では2〜3ヵ月放置されても病巣が進行せずに停在することがある。重篤な症例では局所の治療を行うと共に全身的に抗生物質の投与が必要である。病変が永続する症例では甲状腺機能低下症や免疫不全が無いかを検査する必要がある。


    真性細菌過敏症

    この疾患はブドウ球菌抗原に対する祁織▲譽襯ー反応である。
    犬では比較的稀な疾患で、猫では報告例がない。疾患の典型的症状は強い掻痒感である。

    接触性アレルギー

    真性の接触性アレルギー性皮膚炎は、犬や猫では発症の少ない疾患である。罹患率に年齢差、種差、性差はない。接触することによって皮膚炎を起こす物質として報告されているものには毒ヅタ、毒ガシ、花粉、樹脂(レジン)、シャンプー剤(特に、タールを製剤としたもの)、殺虫剤、ネオマイシンのような局所塗布剤、羊毛、ナイロン、染色剤、猫の敷きタズ、ゴム、プラスチック製剤、クレンザー、洗剤などがある。


    趾間膿皮症

    犬で認められる一般的な皮膚疾患の一つである猫は犬よりも発症例は少ない。罹患率に年齢差や性差はない。短毛犬種で罹患率が高い。
    基にある病因を明らかにすることが治療の基本である。

    細菌性毛包炎

    犬の皮膚に非常によく認められる皮膚疾患である。
    短毛種や幼犬は罹思しやすい。罹患率に性差はない。掻痒感の程度は強いものから全くないものまでさまざまである。他の皮膚疾患と同様に潜在する病因を明らかにすることが治療の成功につながる。猫では稀にしか発症しない疾患である。


    食物アレルギー

    食物アレルギーは犬の掻痒感および外耳炎の厚因としては稀なものである。罹患率に種差、性差はない。幼火は罹患しやすいようであるが、数年間同じ食事を与えていても、突然アレルギーが発現することがある。
    掻痒感は季節に関係なく、グルココルチコイド療法にほとんど反応しない。

    蕁麻疹および血管浮腫

    これは犬では比較的多く認められるが、猫では稀な疾患である。
    罹患率には年齢差や性差はない。アレルゲンには食餌、薬物、昆虫の咬傷、アンルゲン抽出物、腸内寄生虫、日光、吸入されるアレルゲン、ストレスなどが犬と描で報告されている。ほとんどの症例で病因となるアレルゲンを見出すことは困難である。

    ジャーマン・シェパード膿皮症

    この疾患は新たに確認された犬の皮膚疾患である。
    中年の犬が罹患しやすいようである。病巣は中等度の掻痒感と疼痛がある。潜在するアレルギー(ノミアレルギ−や吸入性アレルギー)のため自分で舐めたり咬んだりして生じた目己誘発性の外傷が膿皮症を発症させるらしい。また患犬は免疫機能に障害があることもある。

    ノミ取り首輪による接触性アレルギー

    犬および・猫で報告例の多い疾患である.症状のほとんどはチクチクする刺激であるが、重症例では接触性アレルギー皮膚炎を起こすと思われる。刺激性あるいはアレルギー他反応がポリビニルクロライド・プラス
    チックの首輪や殺虫剤の浸透あるいはその両者によるものであるのかどうかは明らかではない。



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    腸内寄生虫過敏症

    犬に起こる掻痒感の一般的病因であるが、猫では稀である。
    罹患率に年齢差、種差および性差はない。他にアレルンギー症を持っている患者は罹患しやすい。鈎虫、鞭虫、回虫、コタシジウムおよび条虫が疾患の原因となり.I型アンルギー反応を引き起こす。





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    膿皮症

    この疾患は6ヵ月以下の犬によく認められる。
    罹患率に犬種差や性差はない。幼犬では寄生虫症、栄養不良、清潔でない環境での飼育によって生じることがある。老犬では甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、あるいは糖尿病によって二次的に発現することがある。この皮膚疾患は人間と同様に犬や猫でも伝染性ではない。


    ノミアレルギー

    犬のアレリギー性・皮膚炎で最も多く認められる罹患率の種差、性差は報告されていない、発症する年齢は平均2〜7才であることが多い。吸入性アレルギーがある患犬は罹患しやすい。この疾患は即時型および遅延型の2型があると思われる。



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    皮皺の皮膚炎

    数種の犬種でよく認められる慢性的皮膚疾患である。
    罹患率に年齢差や性差はない。顔面や鼻部の皺に皮膚炎を起こしやすい犬種は、イングリッシュ・プルドッグ、バグ、ペキニーズである。
    スパニエルは口唇の皺に皮膚炎を起こしやすい。コルクスクリュー型の尾を持っている犬檀は尾部の皺に皮膚炎をおこす。肥満している犬は体幹の皮膚の皺に皮膚炎をおこすことが多い。この皮膚の皺に生じる皮膚炎は猫では稀拷である。


    フルンケル

    犬の皮膚疾患の多くによく認められる症状である。
    幼年および老年の個仁体は罹患しやすい。ジャーマン・シェバードは罹患しやすい(ジャ−マン・シェパードの膿皮症の項を参照)・罹患率に性差はない。この疾患は常に、潜在するす病因となる疾患の二次的な症状とし
    て発現する。猫では稀な疾患である。


    胼胝(べんち)性膿皮症

    大型犬種が罹患しやすい。グレート・デン、ドーベルマン・ピンシャー、セント・パーナードは肘に発現しやすい。また、胸骨部の膿皮症はダックスフント、フイリッシュ・セッターによく認められる。罹患率に年齢差や性差はない。肥満および甲状腺機能低下症の個体が罹患しやすい。

    ホルモン過敏症

    犬の掻痒感を示す皮膚炎の原因としてホルモン過敏症は稀である。
    猫では報告がない。罹患率に年齢差や種差はない。卵巣がある雌犬に発症しやすい。臨床的徴候は発情期や偽妊娠中に初症することがある。病態の発現機構は内因性のエス卜ロゲン、プロデステロン、テストステロンに対する儀燭よび厳燭離▲譽襯ー反応である。


    鼻部膿皮症

    これはあまり多くない犬の皮膚疾患である。猫では報告例がない。罹患率に年齢差や性差はない。ジャーマン・シェバードやコリーのような鼻橋部の長い犬種は罹患しやすい。病因は不明であるが、鼻先で掘り返したり、穴を掘ったりすることによる目己誘発性の外傷が始まりかも知れない、初期病巣はのう胞を形成するが、すぐにフルンケルとなる。病状の進行はかなり速い。治癒改、瘢痕を形成することがある。



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    耳疥癬虫症

    耳疥癬虫は犬や猫の頭部と頸部に掻痒感をよく起こす。稀に体幹にも掻痒感を示すことがある。このダニは宿主特異性はない。外耳道ばかりでなく体幹にもダニ駆虫剤による治療を施すことが望ましい。


    マダニによる皮膚病

    マダニは宿主特異性はないと考えられている。動物に寄生していない状態で、数ヶ月あるいはそれ以上生存することができる。マダニは宿主にアレルギー反応を引き起こすが、それよりも厄介なことはマダニの寄生に伴う合併症、すなわち細菌性、リケッチア性、ウイルス性あるいは原虫性の疾患が起こることである。

    マラセジア症

    M.pachydermatitisは約30%の犬の外耳道に常在する酵母である。同様に皮膚の皺襞、特に趾間部にも常在することが報告されている。このため外耳道および趾間の細胞診でMalasseziaがしばしば発見され、診断の助けとなることもあるが、これだけで鑑定診断はできない。マラセジア性の外耳炎および皮膚炎のほとんどの症例は多くの潜在する病因によって二次的に発現していると考えられる。潜在する病因にはアレルギー性疾患による皮膚の炎症や外耳炎、または抗生物質(局所および全身性)や他の薬剤の摂取によって生じた正常菌叢の変化があげられる。


    無菌性結節性皮下脂肪組織炎

    犬では発症例が少ないが、猫では更に稀である。罹患率の年齢差、種差および性差は報告されていない。病因は不明である。



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    薬疹

    犬および猫では稀な疾患である。罹患率に年齢差、種差、性差は報告されていない。臨床症状が他の皮膚疾患とよく類似しているため、診断が困難な疾患である。抗生物質は薬疹を発症させやすいが、どんな薬物でも発症する可能性があり、その投与方法に経口、局所注射、吸入の別を問わない。



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